ナビスコ、対福岡戦。

 いよいよナビスコ杯も開幕。連戦の合間、代表選手抜きという日程と事情で、それぞれのチームが選手のやりくりに頭を悩ませた試合になっていたように思います。横浜も勿論その例外ではなく。代表に選出された久保・中澤両選手、他、疲れの見える?選手達の代わりに、フレッシュな選手が出場する試合となった模様です。
 私は今回試合を見れておりませんので、まあ今回も基本は自分用関連URLまとめがメインのエントリです。どうでもいいんだか良くないんだか、とりあえず書き上げてみたら、久しぶりに気持ち悪いくらい長文だった…。試合見ても無いのに、見ても無いからこその長文…我ながらその妄想ぶりに怯える…(苦笑)。

 一応こちら→【http://www6.nikkansports.com/soccer/jleague/score/2006/20060329yofk.html】など見ましたところ、全体に主導権を握っていたのか、ボール支配率59%となっています。全体のシュート数も、横浜はシュート15(枠内6)、福岡6(枠内2)と、数字だけ見ると圧倒的に見える。特に前半は福岡に殆どシュートを打たせない展開だったようで、福岡の前半シュート数を1(枠外)に抑えている。対して横浜側は、怒涛の勢いで攻撃をしていたのか、前半シュート9(内、枠内5)。こちらのスコアを見る限り、ファーストシュートが得点になったようです。後半は福岡のシュート本数も増え、横浜は減っている(特に枠内シュートは1本)。オフサイドで取り消されたシュートなどもありつつ、思うように点の取れないまま、後半は辛い展開…というようなものも読み取れる気もしますが、マグロンの虎の子の一点を守りきり、試合は1-0で勝利。



 数字だけ見ていても当然なにも判りませんが、先日の浦和戦の敗戦があったからこそ、とにかく勝つんだという強い気持ちで向かっていった様子が、なんとなし透けてくるようです。違う種類の公式戦ですが、選手達からすれば、きっと気持ちは同一線上にある。あの負けを、妙な手応えとして後に残さない為に。岡田監督の試合後コメントの「きょうはどうしても勝利がほしかった」というコメントは、チーム全体が帯びた、まさにそうした気持ちを表しての言葉だったのでしょう。
 実況では、決定機は幾つもあって、オフサイドで取り消されたゴールもあったようですから、見ていた側には、あるいは選手達の中にも「もっとやれる」という気持ちはあったかもしれません。ただ、ここをきっちり勝って終われたことは、連戦の中で次へのモチベーションを保つ意味でも、すごく大きかったと思う。



 さてこの試合、勝利したことも勿論非常に嬉しかったのですが、ある意味ではそれ以上に?、リーグ戦での控え選手が出場。それぞれに活躍したようで、それがまた嬉しかった試合ではないでしょうか。

田中隼は交代で何度も出場しているので、ある程度やれることはわかっていた。計算どおりいいプレーをしてくれた。うれしかったのが平野と坂田。平野は90分間、最後まで頑張ってくれて中盤でもアウトサイドでもやれることがわかったので、これから計算ができる。坂田は、久しぶりに切れが戻ってきた姿を見られた。これは大きな収穫だった。

 上記は、試合後の岡田監督コメントの引用ですが、まさに「大きな収穫」*1。大島辺りは、岡田さんから「勝負しろ!」と怒鳴られたりもしたようですが*2、久保もそんなに調子が万全とはいかないだけに、オオシには尚更厳しい目が向けられる部分もあるのではないかと思わないでもありません。右サイドで久しぶりにフル出場した隼磨が、試合後に残しているコメントが、現在起用・出場機会の少ない選手達の気持ちを代弁しているようで、心に響きます。

久々に90分出て、うっぷんを晴らした感じ。調子は良いし、動きも切れている。使って欲しい。

 新しく、それまでと違う選手を起用することに消極に見える監督の信頼を勝ち得る為に、練習では勿論のこと、こうして巡ってきたチャンスを最大限生かして、アピールをし続けて欲しいなと思います。充分やれるだけのポテンシャルがある選手だろうことは判っている。だからこそ、実際に試合に出場する為のあと一つ二つの自分の色付けを、腐らず続けて欲しいものです。


 今スタメンで出場している選手にかなわない部分がある、だから「控え」の選手なのかもしれません。それでも特に若手は、長い目で見て、失敗も含めた色々な経験を積み上げないと育たないから、出来れば岡田監督にも、積極的に現在控えにいる選手達を使って欲しいなと思ったりしています。横浜は「勝たなければならない」と考えられるチームで、そのチームを率いる以上、勝つことに対する大きな責任が監督にはある。やはりどうしても難しいのかな…。ただ、今のままで行くといつか、本当に二十代半ばから以下の世代が、経験を詰めないままになって、いつかぽっかりと計算の立つ選手のいないチームになってしまいそうで怖い。どちらの手を抜くということではないけれど、喩えばナビスコをもう少し思い切って、経験を積ませる場にしても面白いかなと思う。…そう思ってしまうのは、私がクラブの現場にいない、無責任な場所にいる人間だからなのだと思いますけれども。
 ともあれ、これから6月?までかけて、ナビスコ杯はあと5試合、福岡、東京、浦和との対戦が待っています。すごいシビアなグループに入ってしまっている、という現状は、逆に考えれば、ナビスコでも(場合によっては主力が抜けるチームでも)ガチンコでぶつかれる、いいグループに入ったということかもしれませんよね。ナビスコで出場機会を得た選手が、いずれリーグへ活躍の場を増やしてくれるように、今から密かに願う次第です。

*1:非常にどうでもいい余談だが、那須の試合後コメントの締めも「ゼロにおさえて勝てたことが大きな収穫です」になっている。おそらく偶然だろう、とはいえ、本当に岡田マリノスの申し子みたいな子だ…

*2:「FW大島は、終了直前のチャンスにゴール前へ勝負を仕掛けず、岡田監督から「勝負しろ」と怒鳴られ「FWなのに守りに入ってしまった」と反省した。」 右記より引用→【http://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2006/03/30/07.html