「PALM 午前の光」2巻

パーム (28) 午前の光 (2) (ウィングス・コミックス)

パーム (28) 午前の光 (2) (ウィングス・コミックス)

 いつだって待ちに待っているパームの新刊。いつの間に出ていたものか、先日発行されたのを聞き、慌てて書店に駆け込んでみました。開幕戦の帰りに、新横浜の書店で購入したんですけど、帰りの電車で読もうとしてちょっと開いてみたら、1巻の内容をもう全然忘れ去ってしまっていて(苦笑)。素直に自宅まで我慢しましたよ。それまでの内容を忘れたままで初読してしまうには、あまりに惜しい本です。
 マンガとしては非常にテキスト量の多い作品なので、私はこのマンガを読んでいる時、確かにマンガを読んでいるのに、大河小説を読んでいるのに似た気分になります。でもジェームスの過去についてを触れているシーンで、段々混乱しそうになって、「ああ、この作品、ジェームスの事件関連年表が参考資料として付記されればいいのに!」と思った(苦笑)。
 実際にどうであったかはさておき、ジェームスが幾つの頃にどういう組織に誘拐されたとか、直接関わらないまでも、彼の叔父周辺の組織の動向が判れば、すごく読みやすいんだけどなと、ふと。パームはそうしたガイドブックを作ろうと思えば、それこそ幾らだって作れる本じゃないかと思うんですけども、以前パームブック発行の際、「最初で最後」と銘打たれていた記憶があるので、作者の考え方として、そうした設定資料的なものは外に出さないのかなぁ…。
 ともあれパーム最後の探偵もの、ジェームスがこれから自分の過去やしがらみとどう接していくのか、また出生の謎は明かされるのかなど、これからの展開に期待が膨らんでおります。「午前の光」に関しては、そんなに長い話になる予定ではなさそうなので、2巻以降、ががっと話が進展するのかな。楽しみです。とりあえず女ダ一ティ一ハリ一こと、キャラハン捜査官とフロイドの遣り取りが、似たもの同士全開で微笑ましすぎるぜ(笑)。