三島由紀夫「春の雪」

豊饒の海 第一巻 春の雪 (新潮文庫)

豊饒の海 第一巻 春の雪 (新潮文庫)

 これはやっぱり「豊饒の海」全部読まなきゃ駄目だ…!*1 続きを読む予定なので、感想は四部作読み終わってからにする。一作一作読みきりになっているとはいえ、あ〜続きが気になるー、気になるよ〜(´Д`;;)。
 とりあえずこの1月に、偶然日露戦争を扱った「坂の上の雲」を再読していた関係で、「得利寺付近の戦死者の弔祭」の写真の情景だとか、作品世界の漠然とした時代の空気みたいなものは、すごく脳裏に浮かべやすくて、作品に入って行きやすかった。あと、やっぱり三島の最後の作品だからなのか、これまで読んだどの三島作品より、断然読みやすいの。実は私は三島に対して、高校時代くらいからずっと苦手意識があったのだけど、それが嘘みたい。昨年三島作品の再読をした時も、本当にすんなり文章が入って来て、すごく読みやすく感じるようになった。三島の独特な、豊潤な装飾表現の美しさに、溜め息をついて楽しんでいる昨今です。私の中に、この年齢になってやっと三島を楽しんで読めるだけの土壌が出来たってことなのかもしれないなぁと思いました。ああ、今最高に三島、楽しい。
 ちなみに私は映画を全然見ていない訳ですが。映画どうだったのかしらー。やっぱり原作好きな方にはつらいの?*2


 この本を最後に、冬の読書月間*3は終了…。やることやらないと、そろそろ本気で首が絞まっちゃうの…。頑張る…。

*1:当たり前です

*2:どういう聞き方か

*3:私的に1〜2月くらいは落ち着いて読書出来る時期。次は9〜10月。夏の暑い時期は暑いというだけで集中出来ません