一生を捧げる覚悟。

松田が来季の契約交渉に望み、複数年契約を希望。現在も二年契約で来季で契約満了のところを、延長を希望したとのこと。

「この年(28歳)になって海外移籍もないし、やるべき事は1つ(横浜での優勝)。一生マリノスのつもりで頑張りたい」
http://www.nikkansports.com/ns/soccer/p-sc-tp0-051215-0013.html

松田さんがマリノスというチームを心から愛していて、骨を埋める覚悟で「生涯マリノス」宣言をしてくださったというのは、とても嬉しかった。寂しい情報も多い中、久しぶりに素直ににこにこしたくなる話でした。チームも前向きとのことで、来季からも松田さんが元気に伸び伸び、チームを牽引してくれるのを思うと本当に嬉しい。覚悟を決めさせるだけの悔しさ*1を、今年の戦いの中に味わったということなのでしょう。


でも一つだけ気になったことがある。松田よ、お前「この年になって海外もないし」とか言うな。幾つになったって、サッカーをしていれば可能性はきっと開けていくんだよ。それをカズさんがまさに証明したばかりなのに、そんなこと言っちゃ勿体無いよ。
人は自分の言った言葉に、本当に吃驚するほど縛られていくもの。だからこそ松田には、自分の可能性を狭めるようなことは言って欲しくないなと思う。現実、厳しい現場で戦っている選手にしか判らないことや、本人にしか判らない体の感覚はあるとは思う。それは決して甘いものじゃないんだろうとも思う。時に、安易に期待を寄せることが酷なのではないかと思うこともあるけど。それでも私は松田直樹がサッカーをしている姿に、色々な期待を寄せてしまう。いつまでだってサッカーを続けていく限り、期待を寄せさせて欲しいんだよね。

実際海外に行くか行かないかは、選手にとって凄く大きいことだろう。でも見ている私にとって、海外に行くか否かは、選手の評価を変える基準にはならない。海外に行く行かないが問題ではないことは、私もよく判っているつもりだけど。それでも言葉の綾だとしても「言わないで欲しい」と思う類の言葉があるのです。まあ勝手な感傷というものです。判ってますよ。
ただ、寧ろマリノスに居続けることで、松田という存在はますます大きくなり続ける。それが松田の背負っていくものなんだろうということは判る。だからこそ、松田にはそれをきちんと背負い続けて欲しいし、その為に「ちっちゃくまとまるなよ」と思う。上手く言えないけど。

何より、ちっちゃくまとまったら、それはもう松田さんじゃないからね(笑)。

*1:あくまで想像にすぎないのだけど、恐らくこの決断は、「悔しさ」がそうさせたのだろうと思うのです