悶々とした事件。

 今日さ、百均行ったんですよ。そしたらお菓子のコーナーで子供が。恐らく小学校に上がるか上がらないかくらいだと思うんですけど、女の子が板状のスナック菓子*1を両手に持ってるなぁと思ったら、バキッて音がしたんです。思わずそっちを見ましたら、その女の子も、一瞬こちらを振り向いたんですね。

 お菓子が割れた音だとは、すぐ判ったんです。でも折れた瞬間、女の子がこちらをばっと振り向いた感じで、なんとなく、力加減を間違えたかして、間違って折ってしまったのかなと思ったんです。私は黙ってその子を見てた。商品だから折ってしまったことはよくないけど、相手は子供だしねと。そうしたら、その女の子。徐に私にもう一度背を向けると、

 バキッ バキッ! って。今度は故意にお菓子を折ったんです

 あまりのことに、一瞬呆然と言葉が出なくなってたら、女の子は私の存在に気付いているにも関わらず、何食わぬ顔でお菓子を元の場所に戻し、たたたたと走ってお母さん(少し離れた場所で雑貨を見ていらした)のところへ、行ってしまったんです。
 なんかさー、すごい吃驚した。悪びれなさが凄すぎる。だからとにかく、えーって思った。いたずらにしては、あんまり酷くねぇか。そりゃ折れやすいお菓子だし、高くはないお菓子で、多少のことなら搬入中に折れてしまうことも想定されるようなものだとは思いますよ。でもお前が折るなよ。
 ちょっとあんまりだと思ったから、ふらふらとお菓子を見ているその子を、買い物しつつ脇目に気にしていたんですね。そうしたら、今度はチョコレート(棒の先に付いた板状のチョコ)の棚に背を伸ばして、両手を掛けて。今度ははっきりと割る為に力んだのを見たのです。



 有り得ねぇ! コイツ、まじで確信犯だ!*2



 流石に「ダメだよ!」ってすかさず注意したんですけど。
 本当に全然悪びれなくてね。私を見てすっとどこかに走って行ったかと思うと、お父さん(全然別のところで休憩していらした模様)をつれて来て、「これ買ってー」となにかお菓子を差し出してた。割ったお菓子でもなく。割ろうとしたお菓子でもない、別のお菓子。

 「商品にいたずらしちゃいけない」ってことが判らない年ではなかったと思うんですよ。子供ってわりになんでも判るし、小さい頃からそういうことは判ると思うんですけど。だからこそ、この子のやったことはひどいんじゃないのー。なんかちょっと、えーと思いましたですよ。えーって。お前が手の中で無残に折ったお菓子はなぁ、沢山の人の手を渡って作られた商品なんだぞ。そしてこれを作り、売ることで生計を立てている人がいるってことなんだぞ。それを無残に破壊する奴があるか。第一お前、自分が買ったお菓子が無残に折れてたら、嫌な気分になるだろ。ちょっとは頭使って考えろ。そんなことが判らない訳じゃないだろう。考えれば充分判るだろう。だからこそ、考えろよと思いました。

 というか。その女の子は、最初の音がして私と目を合わせた時。お菓子を折った*3のを見た私が、なにも咎めなかったから、ああして二回三回とお菓子にいたずらをしたのかしら、とも思った。この人(私)が何も言わないからいいや、みたいな。そうだとしたら、随分小馬鹿にされたもんだなぁオイ、と思いました(苦笑)。そういう風に感じる自分の、実に狭小な心に、一人悶々となって帰宅しましたのです。
 時折無性に、子供の絶対的な悪びれなさ加減とか思慮のなさにむかつきます。多分そこに、自分の思慮のなさを見るからだと思います。

 ん、今日もツチヤさん、最凶に大人げないね★

*1:なんかこう、判りますかね。フライを模したお菓子

*2:確信犯の元来の意味から離れた、敢えて間違った用法としての例。この場合、言い換えるなら、意図的だ、がしっくりくるかなー

*3:この初回の折ったことが、故意かどうかは判らないけど