WY、終戦。

 目標にしていたベスト8を前に敗戦。特にモロッコ戦は、最初から前に前に攻めようとする意思が感じられる試合内容だっただけに、グループリーグと違う戦いを期待出来ただけに、本当に残念だった…。皆が頑張っていた、気合が伝わる試合だったから、彼等の試合が一つでも多く、少しでも長く見たかったなと思います。彼等は一勝も出来ずに、オランダから帰ってくることになりました。ああ、残念でならないです…。選手の皆さん、お疲れ様でした…。

 正直、そんなに思い入れをもって応援していたという訳では、ないと思うんですけど。だからそんな私が感想など書いて無責任かなとも思ってはいたのですけど。でも書いておく。
 失点の瞬間、私は「あー」と長い溜め息みたいな声を洩らしていました。まだあと少し時間はあると思ったけど、がくりと膝を付いたり頭を抱えたりしていた彼等に、溜め息しか出なかった。まだあるよ、最後まで諦めるなよと思ったけど、出たのは溜め息だった。
 後半は攻められる時間が大半になっていたけど、それでも延長に持ち込んで相手の猛攻を耐え抜ければ、日本に分があるかもしれない。そんな風に感じていた時間帯の失点でした。延長を考えるよりは、90分で決めるのがベターだろうけど、なんとなく延長に入ったら、日本が有利な気がした(漠然と。国民性というか、民族性で)。勿論、実際そうかどうかは、やってみないと判らないけど。でもなんとなく。
 試合終了の笛にピッチに倒れこんで、小さくなって泣きじゃくる選手の背中からは、俺らはこんなもんじゃない。まだまだこんなもんじゃないんだよと、聞こえるような気がしました。自分達の実力を出し切れないまま、終わってしまった無念さみたいなものが、画面から伝わってつらかった。でもどういう状況でも、本番、ピッチに立ったあの瞬間に、実力の全てを出し切れるということが、選手として重要な要素だから。それが出来なかった悔しさは、誰のせいでもない。監督の采配だとか、あるいは選手の意識だとか、どれか一つが、敗因じゃないと私は思うのです。勝てなかったことは、次の課題として、彼等それぞれが胸に収めて今後に生かしていくのでしょう。

 今回、オランダで戦った選手の何人が北京に選ばれるかは判りません。でもこのチームが解散して、また一からチーム作りが始まる時、彼等が今回選ばれずに悔しい思いをした選手達と切磋琢磨していくことで、あの世代全体の向上がされていくのだと思います。だからこそ、これからも彼等の活躍を願って、改めて今後に期待するとともに、ひっそりと応援し続けいたいなと思います。頑張れ。