インド戦雑感。

 今回の代表戦、私が一番興奮したのは、わんこが投入された瞬間です(笑)。ピッチに 犬 って…! しかもメチャのどかな顔で、とことこピッチを歩き回っていて、そんな場合でもないのに、妙に癒されるというか気が抜けるというか和むというか、「大丈夫、森へお帰り…」みたいな気分になってしまいました。私ったら、思う壺! 日本人の気力を削ぐ為の、インドの人の策略だったと思うよ! まんまと嵌った感じのわたくしです。いぬかわいかったよいぬ。いや、大真面目な感想を書くと、迷惑もいいところだったんですけど(当然!)(でもイライラしても得は何一つないので、萌えて和んで癒されておきました。…。)。
 今更ですが、ざっくりとした雑感エントリです。

 この試合は停電が前後半に各一度、前半はそれで試合が4分ほど中断し、更には犬という名の和み闖入者が現れたりと、まあ大変な試合でした。オシムさんは「サッカーをする環境ではない」というようなコメントを残されたようですが、それもまあ当然…。監督という立場にある人が、きちんとした場で発言することで、今後の改善に結びつくこともあるでしょうから、そういう意味での発言でもあったのかなとも思いますが。同時に、「アジアを戦う」ということは、こういうことの中で戦っていくことなのだということも、改めて感じました。停電が起こる、犬がピッチに入るなど、まだ序の口なのかもとすら思う。最悪の場合、ボールボーイがボールを寄越さないというありえなさ、それがアジアという地域のサッカーを取り巻く環境の一部でもあるわけで。アウェーは本当に大変ですね。
 ただ日本代表は、そうした中にあっても、阿部などを中心に声を掛け合い、気持ちを切らさず対処しようという様子が見えた。そこはすごくいいことだなぁと思って見ていました。阿部ちゃん、まさにチームの中心選手として、プレイ以外でも様々に「効いて」いるのかなと思います。



 後半はリードしているにも関わらず焦っているのか、日本のリズムにならない時間帯が長くて、微妙にどうなることかと思いました。水本負傷退場により、鈴木啓太の最終ラインに入ったことも、展開に大きく影響したのかなぁ…。鈴木、前半はサイドに積極的に顔を出したりして、中盤で非常にいい仕事をしていましたよね。それだけに、後半その彼が最終ラインに下がって、ちぐはぐになったところもあるのかなと。
 元々彼が持っている対応力なのか、順応性なのか。彼はオシムさんのやろうとするサッカーに対する理解度の深さと、その理解の早さが、他の選手に比べると段違いな気がしてならない…。さすがアテネ世代のキャプテンだった男…。
 チーム全体が攻撃好きの浦和において、彼が見せる守備はまさに獅子奮迅で。私には「はいはい、上がるんでしょ、上がりたいんでしょ。判ってるから。俺が埋めるから。守備いいから、行って来な」みたいな、いわばみんなの頼れる肝っ玉母さんのようなものに映っていますが(笑)。そういう機微をよく理解して実行できているから、代表ではその逆のこと*1が、流動的に可能になっている、というか。一瞬ごとに目まぐるしく変わっていく状況、状況に対して、きちんと目端を利かせられる。まだまだオシムさんのやりたいことに戸惑いがちな選手も多い現在の代表にとって、非常に貴重な選手になっているなぁと思って見ています。



 ところで生粋のDFという選手がいない、この日後半の最終ラインは、ある意味では、オシムの望む布陣なのじゃないかと思ったりもしましたよ(苦笑)。オシムはポジションにはこだわらず、DFであってもチャンスがあれば上がって攻めていくことを求めている。寧ろ守備専門のDFなんて、いなくとも、必要がある時に選手の誰かがきちんと守備できればいい、のかもと思うとさ。
 オシムの望みは、4-4-2でも3-5-2でも3-4-3とかでもなくて、今回のような0-8-2くらいなんじゃまいかと! そういえば千葉をお好きな方が千葉は2バックまではチャレンジしたと言ってたな(笑)。



 正直ミスも多かったと思うし、FIFAランキングで見れば格下というようなインドを相手に、点数でも内容でも圧倒的な差を見せ付けられなかったことは、残念ではありましたが。播戸や中村といった新しく招集されて来ている選手が活躍・得点を見せたのは、良い傾向かな。ケンゴさん、これまでも途中出場して来てもいい流れを呼び込んでいたと思うし、今回の得点はご本人にとっても自信になることでしょう。ますますの活躍を期待*2
 代表の次の対戦はサウジアラビア、これが年内最終戦だそうです。オシムさん是非次こそ、 隼 磨 を 使 っ て みてやってください。切に…! ちょっとした生殺しだ!(苦笑)

*1:つまり普段は守備に入るタイミングや状況で、代表では前に行くことに積極的にチャレンジする

*2:うん、ただし横浜との対戦以外の場所でね★