第21節、甲府戦。

 水沼監督になって、初めて迎えるホーム戦。夏休み最後のリーグ開催日とあって、三ツ沢は自由席はホームもビジターも完売という盛況ぶりだった模様です。試合は前節京都戦に引き続いて、相手を完封+3得点という嬉しい結果で、チームはやっと順位を一桁に。
→ゲームデータ【http://www.f-marinos.com/topteam/report/index.php?code=1156815272

 …大変今更ですが上げたつもりで忘れてまして…。長文を無駄にするのも悔しいので、自分記録として今更ですが上げときます。こんな古いエントリがFMBHに上がってしまうって、本当に酷い。ごめんなさい…!



 前節京都戦後の、ニッカンの記事。

殊勲の山瀬功も「大事なのは次の甲府戦(30日)。その結果次第で、今日の快勝の意味が違ってくる」と表情を引き締めた。→【http://www.nikkansports.com/soccer/p-sc-tp0-20060828-81886.html

 大事なのは次。特に快勝した後に、どうも気の抜けたような試合をしてしまう癖のある横浜だけに、どこまで気を引き締めて甲府戦を迎え、戦えるかが問われる一戦でした。
 前節の警告を受けて、河合くんが出場停止。そのボランチには永輔さんが出場。開始12分に、相手DFとGKの連係ミスで、バックパスからオウンゴールという珍しい形で先制。その後、二枚の警告を受けて奥が退場。横浜は10人で凌いでいくことに*1
 私は中継も見れていないので、こちらもレポート記事などを読んだ感想まとめになりますが、試合後の監督コメントなど見ても、

10人になってからよりも、奥が退場になる前に勢いのある甲府の攻撃をしのげたこと、我慢できたことが大きかった。

 と、とにかく守備陣を中心に甲府の攻撃を粘り強く凌いだことが大きかった様子。また劣勢の状況下に加点できたことも、今までの横浜にはなかなか見られなかった「粘り」かもしれません。
 今回相手の、珍しい形でのオウンゴールが生まれるのは、なんとなく以前の強かった時代の横浜の、「運」みたいなものを感じます。運に頼る気持ちを持つつもりはありませんが、なんとなくこういうラッキーが転がり込む時というのは、全体に調子が上向いている時だなぁと思うから、「ついている」と思えることは悪くない。これは本当に、チームが上向いてきたかなと思える水沼マリノス二戦目でした。



 京都戦のエントリでも引用しましたが。「ダメなところを直さなきゃ」というところがね、とても気になっていたんです。選手が真面目だからこそ、チームが悪い時にはそうなりがちだということは判る。でもそれ以上に、優勝してきた2年と現在というものが、想像以上に大きかったのかなと思うのです。
 昨年もそうだったでしょうが、当たり前のことで、優勝してきた当時と今を、人は引き比べて考える。選手自身もきっとそうです。「以前ならこう出来たのに」と感じることが、多分沢山ある。そうした中で、選手達はいつの間にか引き算を始めていたのかもしれないなぁと思いました。
 水沼さんの「ダメなところを直さなきゃ、と気持ちが後ろ向きになるのは避けたかった」という言葉で、改めて気づきました。悪いところを見つけ出して、それを直して止めようとする。それは当然のことなのだけれど、でも「ダメなところを直さなきゃ」は、引き算なんだ。後ろ向きの思考なんだということに、気付かされた。
 いえ、現状を改善しようとする意識と捉えれば、それは後ろ向きではない、きちんと前向きの思考のはずなのですが。多分、チームの皆が減点方式で思考しすぎて、全体として後ろ向きの力がかかってしまっていたのかなと思ったのです。

 攻めても点が取れないというような状態が続いて、そうするうちに失点して負けたり引き分けたりして、勝てない。どうしてなんだろうと考えながら、これが悪いのかも、あれが悪いのかもと、脳内には悪いことと悪かったことのイメージで一杯に支配されていってしまう。そして悪いことと悪かったことのイメージに引っ張られるように、攻めても点が取れず、失点を喰らいの悪循環。
 優勝した時のイメージがあればあるほど、周囲の目はより高いレベルを望み、選手自身も望むものは高くなる。だからこそ意識はより厳しく、良いことと悪いことを選別し、悪いことを忌む志向ばかりが強くなり、結果自分達を縛っていたのかなという風に思いました。

 まあ、自分メモの意味もあって色々書いてはみましたが。この試合は、試合後の選手コメントが全てかなと思いました。とにかく明るい。連勝したこと以上の別の意味合いが、そこにはある気がします。まだ、終わってない。まだまだ、これからです。
→選手コメント【http://www.jsgoal.jp/news/00037000/00037479.html



 ところで全然関係ないんですけど、非常に気になったことがあったので、一つだけ。
 この日、携帯からオフィシャルの実況をちょっと見ていて、どきっとしたことがあったのです。後半、山瀬が交代でピッチをしりぞくシーンで。「山瀬、お役御免」という表現があったのね。この「お役御免」と言う言葉、ちょっとぎょっとしてしまった。
 確かに「仕事などから解放されること」を差す言葉だろうから、間違っていないのかもしれないけど…。なんとなく、あくまでなんとなく私の中で「お役御免」という言葉は、本来の「役目を終える」という意味から転じて、「役に立たない物を処分する」的ニュアンスで使われる印象もまた、強い言葉なんですよ。いや多分、きっと誤用ではないんだと思う。誤用ではないかもしれないが、私の中のニュアンスのずれがあって、ものすごくびっくりしてしまったのでした。
 なんだこの言い草、そんなにこの日、山瀬悪かったのか? みたいに思えて! いや、被害妄想じみた発想だとは判っておりますけれどもー。お役御免って、敢えてここで使わなくてもなーなんて思ったんでした。悪い意味でも使う言葉じゃん…。もっと違う言い回しで実況してあげたらいいのに…。←無駄に過敏。

*1:後半途中、相手に退場者が出て以降は、10人対10人で人数的には対等に戻ったようですが…