第27節、対千葉戦。

試合前、永輔さんの名前がコールされた会場に響く拍手に、気持ちがほんのり暖かくなったフクアリこけら落とし試合は、2-2のドローという結果。

勿論、セットプレーで失点をしなければ、勝ち点3を取れていれば、それに越したことはないけれど、あの時間にくらった失点に気落ちせず、最後に取り返せたというのは、非常に大きいこと。チームとしての粘り強さが、少しずつ戻ってきたか?。
ちなみに今回の「こけら落とし」試合によって、わたくしは改めて「こけら」と「かき」の漢字の違いを学びました*1


ゲームレポート

前半は千葉に細かくパスを回され回され、全体的に後手後手だったという印象です。シュートにも殆ど行けず、なんだかんだで防戦一方といった感じ。中盤を好き放題使われていた気がする…。途中から多少持ち直した感もあったものの、セットプレーから失点して、前半は0-1で折り返し。
後半最初から、大橋を下げて山瀬in。正直、この時間に山瀬を出してくるのが少し意外だった。まだそんなに腰の状態もよくなっていないみたいなので*2、出てくるとしても途中からだろうくらいに思っていた。でもこれが功を奏したのか、チーム全体が調子を取り戻す。
この日の山瀬は良かったよ! 山瀬はどういう状況下にあっても、最初の選択肢(=自分で前に運ぶ・仕掛ける)のプライオリティが殆ど揺らがないんだよね。それが見ていても面白いし、上手く行かない場合でも気持ちがいい。簡単に諦めてしまわず、徹底して繰り返し挑戦して行くのが魅力。ドゥトラの得点も山瀬から。
まだまだ彼の本来の出来ではないのかなとは思うけど、それでもボールを受ければ、二人三人に囲まれても相手を抜いて前に向かっていく。それが出来るのは今のところ横浜の中では山瀬という感じがするから、これから一層調子を上げてくれるのを祈るばかり。
二点目の失点は、危ない空気がむんむんした中で、「やっぱり食らった」みたいな感じだったね…。少なくとも私はそんな気持ちだった…。時間が押し迫っていたこともあって、あの時間の失点は精神的に響く。なかなか点が取れない現状では尚更に。でも諦めなければチャンスは巡ってくるんだね。7月の対戦に続き、今回も坂田が試合終盤に意地を見せる同点弾。次から坂田は千葉のサポさんから、熱烈なブーイングをされそうな予感がいたします。それもまた一つの選手冥利ってもんですよね!



そして。やはりドゥトラは神でした。前半はチーム全体がちぐはぐな状態だったこともあり、両サイド共に特に目立ったという印象を持てなかった。…というかドゥトラの後ろのスペースを結構狙われたような印象もあり*3、対応に追われる姿をばかり見ていた気がするけれど、終わってみれば1得点1アシスト。
どーんとビューティフルミドルが炸裂しましたよ。こんな素敵ミドルが炸裂するのって、久しぶりじゃないの! このところ動虎さんもさり気に宇宙開発部だった気がするんですけど! 動虎さん、ここぞという場面ではやはり魅せてくれますなぁ。
後半は、チーム全体が活気付いたこともあって、それを受けての活躍だろうとは思うんですけどね。ドゥトラの対応をしていたのが、確か前半は山岸で、後半途中からは水野。ドゥトラにやや失礼にあたるかもしれませんが、「このサイドは新旧対決だなぁ」なんて、内心思いつつ見ていた訳です。前半は押さえられていた感もあったのですが、後半は怒涛でした。
後半はアウェーゴール裏に向かって横浜が攻めてくるではないですか。ドゥトラが水野と対峙している。ドゥトラが水野を交わす。ドゥトラが一気に上がって来る。水野が後ろに置き去りにされる。水野が瞬間、ドゥトラの後ろで、すごい勢いで振り向くんです。で、間髪なく全力で追いかけて来る。当たり前のことなんだけど。でもその表情が見えるって凄いことですよ。生々しいまでに伝わって来る。迫力あったなぁ…。
個人的に水野には、北京五輪代表の期待があるだけに、選手として成長して欲しい気持ちがあるし、活躍を願う気持ち勿論あるのです。でもこの試合に限っていえば、ドゥトラが貫録勝ちという感じでした。

ドローといっても色々あるけど、今回は相手に粘って追いつけたドロー。このところの状況を考えれば、決して悪くなかったと思います。勿論そこに満足してもらっては困るけど。満足するはずはないだろうから、次からしぶとく粘る戦いをしてくれることを、祈る次第です。あーなんかちょっとずつだけど、なんか戻って来た。戻って来た気がするよ!
来週もアウェーで新潟戦です。気張れ。

*1:かきはつくりが5画、こけらはつくりを4画と数えて、別の字と扱う。ただものによっては、かきもこけらも、かきの「柿」の字で包摂している場合もある模様

*2:実際、注射を回避して試合に出たりしているようだ

*3:そして河合が相手選手に対応しきれず後ろから止める展開…。冷や冷やした…