東京ゴッドファーザーズ。

 典型的な今敏作品だなぁと思った。作品全体を覆うウェルメイドな空気を、EDに流れる人を食ったように歌う鈴木慶一の「No.9(第九。ムーンライダーズ)」が後押し。安心して観られる作品はいいな。ほっこりあったかい気持ちになったよ。以下、大したことはないが、一応ネタバレ。
 作中、ごく普通にハナ(CV:梅垣義明)が「ろくでなし」を歌っていて、思わず笑った。当然脳内では、梅垣版(即ち鼻に豆を詰めては飛ばす芸)が浮かんでいるのでありました。素直に狙ってるポイントで、素直に笑ってしまった。しかしハナはいい。なんて人情に篤い男、いや女なのだ。惚れるぜハナ。色々泣かせる作品だよ…。