サテライト FC東京 3‐3 横浜Fマリノス戦、雑感。

http://www.fctokyo.co.jp/home/index.phtml?cont=result/result_s&game=5266953&satellite=1&year=2005
http://www.so-net.ne.jp/f-marinos/tools/cgi-bin/view_news.cgi?action=view&nid=2085

 28日(日)。足回りにいい場所でサテライトをやるというので、見に行って来ました。サテ戦を見るのは初めてでしたが、すごく楽しかったです。普段はコールで掻き消されてあまり聞こえないので、ああして選手の指示出しの声が響き渡っているのを聞くのは貴重な感じがしましたよ。
 選手の指示の声がいちいち面白いし、観客の人達も概ね静かに見ているけれど、いいプレイには拍手や歓声、良くない時には憮然と黙り込んだりしていて(笑)。ああいう空気はすごくいいなぁと思った。トップの試合で、あんなに指示の声が聞こえることはないので(それは観客が沢山入って、応援が盛り上がっているからなので、良いことではあるのだけれど)、新鮮でした。
 最早、今更だけど、自分記念に雑感エントリー。



こんな感じのシステムでした。

    安 アデマール
   塩川 山崎 天野
    山瀬幸 熊林(C)
   尾本 原 河合
     榎本達

 かなり風とピッチの影響を受けた試合だった。メイン側から見ていて、ずっと左から右方向へ、かなり強い風が間断なく吹いていた。前半は風上から風下へ攻めるFC東京の攻勢の時間が、かなりの時間を占めてました。風下側で守備をしていた横浜は、文字通り防戦一方といった感じ。
 でもそれ以上に、前半は完全に東京ペース。東京側はボールを持ったらすぐ前に、という意識で切替も早い。球離れが悪い横浜は、東京の選手2・3人にすぐ囲まれて奪われての繰り返し。折角ボールを奪ってもパスミスが目立った。またアデマールが引いて来てトップにいない感じだったので?、20分くらいでコーチ陣の方から「山崎トップ!」の声。調整出場の安アデマールの二人の運動量が少なかったり、試合感の問題もあるのか、あんまり「お」と思う見せ場はなかったと思う。守備に時間を割くせいもあって、熊林も最終ラインに入って5バック。中盤はいずこへ。とにかくシュートが数えるほどもなかった。

 横浜の失点はミス絡み。特に二点目は達也がバックパスを蹴ろうとしたところ、足元が滑ったらしく蹴りそこね、そこに近藤祐介が詰めての失点。確かに特にペナの内側の辺りは、芝があまり根付いていなかった模様で、かなり滑りやすかったのだろうとは思うのだけど。調子の波の上がっていないところで、またああいう失点というのは、達也本人も見ている方でもかなり堪える。調子の悪い時というのは、色々と重なるものだと思って見ていたけど…。トップ復帰がまた少し遠退いた瞬間を、間近で見てしまった気がする。自暴自棄にならず、地道に踏ん張って欲しい…。

 で、後半は一転して横浜ペース、風上に立って、交替選手も含め俄然猛攻を開始。前半見せ場がなかったというより、正直消え気味だった(…)山瀬幸もいきいきとし始め、まるで別人のような動きになる。点が動きはじめて観客の側も、一気にヒートアップ。
 横浜の起死回生の一点目は山崎のミドル。風の影響を差し引いても、気合で捻じ込みました的な勢いを感じた、のは私が多少山崎贔屓だからかもしれない(苦笑)。前半から良くも悪くも孤軍奮闘していた感があったのだが、チームが調子付いて試合終了まで運動量も落ちず、ひたすらボールを追って走り回っていた。落ち着いたフィニッシュで2得点。トップでの経験なのか、流石と思わせてくれた。
 試合は風上で有利だったこともあるのかと思うけど、それ以上に、前半から見違えるように活気付いたマリノスが3点追いついて、ドローで終了。試合後の観客の反応は、東京側は最後防戦一方というような展開になったこともあり、まるで負け試合だったかのように、逆に追い付いた横浜側は勝ち試合だったかのような表情で対照的でした。






 東京側で注目していたのは、やはり梶山。注目していなくても、目立って見えた。ハットの近藤祐介とは別に、ちょっとした独壇場だったような気が。一つ一つの動きがすごく目を引く。存在感ってこういうことか?と思った。
 また東京の左サイドが鈴木規郎で。横浜側でマッチアップしていたのが、天野(1年目)だったこともあって、天野はかなり対応にてこずっていたように見えた。規郎、もっと声を出して主張してもいいのに、控えめだなぁなどとお節介を思ったりしました。まあ私が見ていたところから彼が遠かったので、単にそう思えただけかもしれない。
 後半から登場した馬場憂太は、30分限定の調整出場だった模様。悪くなかったように思うけど、下げられたからちょっと吃驚した。事情を聞いて納得。




 横浜側では前半、守備陣の「どっちつかずさ」が非常に気になった。クリアするならクリア、そうじゃないならそうじゃないで、対応をもっとはっきりしてくれと、見ていて凄くはらはらした。尾本もそうだし、河合も原もそうだった。ペナの中とかその付近で、ふらふらとなんとなくボールを持っていて、高い位置から東京の選手がそれを狙っていて、何度と無く危ないシーンがあった。なんとかしてくれ…。
 でも全体として、CBに入っていた原信生は結構よかったのじゃないかと思う。声もよく出ていて、特に後半には何度も狙っていてパスカットや、効果的な持ち上がりも見せていた。生で彼のプレイを見るのは初めてでしたが、CBもやれる選手なんですな…。

 後半登場した田中裕介は、悪くなかった。守備面でとりあえず可もなく不可も無く?でも、持ち上がってクロスを上げたりといった攻撃の面で、何度かいいところを見せたと思う。個人的には、後藤裕司がもうちょっと長い時間見たかったなという感じです。
 あとはなんと言っても、北野翔! あの身長で、文字通り体を張ってのポストプレイ。ちょっと素晴らしすぎる。気合入れの坊主は伊達じゃない! 面白い選手だと話には聞いていたけど、ここまでとは。後半、トップに身長の高い人がいないので、守備陣からの高いボールは競り負けかなと思うようなところでも、本当に全身を使って「がむしゃら」に、ボールを何度もキープしていた。いいよー北野。トップでも試せる人材じゃないかな。

 で、どうでもいいのですが。後半から登場した狩野がね。ハーフタイムにフィールドプレイヤーとしては一人だけ、ピッチで走って体を暖めていたのですけど。そろそろ後半という頃になって、コーチが声を掛けに行ってですね。ユニフォームを手渡しながら話をしている。狩野は話を聞きながら、ベンチの前で着ていたビブス等をがばりと脱いで、生着替えをして(周囲の観客は一様に「腹きれいに割れてるなー」という声を洩らしていた)、交代の用紙を貰い、審判のところへ歩いて行った訳です。他の選手はもうピッチに戻って円陣を組もうとしています。ところが。狩野はわたわたとベンチへ戻って来て、着ていたユニをがばりと脱ぐのです。

 ――どうやら、渡されたユニが、自分の番号のそれではなかったようなのです…(笑)。

 間違えるなよ。

 ていうか、間違えるか? 普通(笑)。まあ手渡されたものだから、疑いなく着込んだのかもしれませんが。もしそうなら、間違って渡したコーチもコーチだ(´Д`;;)。超高校級ルーキー狩野、1400人の前で生着替え二回。見に来られていた女性の一部が、密かに黄色い声を上げていたところをみるにつけ、狩野、ギャル人気をこれからますます上げそうな気がします。確かによく見ると、お顔付きもかわいらしかったので、大変納得しました。あはは。色々な方面で、今後も頑張って活躍して欲しいものです。