ライトノベルとその周辺事情に纏わる疑問。

特集:ライトノベル進化論 http://www.mainichi-msn.co.jp/entertainment/manga/tokusyu/news/20050829org00m200041000c.html
現在「ライトノベル」とカテゴライズされるジャンルの本の起源から、現在までの潮流が簡単にわかりやすく紹介されている記事。少女向けレーベルの乱立から以降の少女向け作品に関しては、この記事の中では省略され、主には少年向け作品の進化と変遷が語られている。
以下、個人的にずっと以前から疑問に思っている、ライトノベルとその周辺事情に関する雑感。

私はライトノベル(以下ラノベ)レベルが限りなく低い。つまり殆ど完全な門外漢。
少女時代にはそれなりに少女向けレーベルの作品を読んだ経験はあるが、現在は殆ど全く読んでいない。かろうじて書店で平積みになっていたり、話題になった作品のタイトルなどを漠然としっている程度の人間です。そんな人間の印象など語ったところで、そもそも全然信憑性がなく、それどころかもしかしたら大変的外れなものかもしれませんが、現在のラノベ等々の辺りに関して、前々からどうしても判らない謎があるので、書いておきますよ。



現在ラノベというと、その殆どがファンタジー*1の作品である気がする。少年向けの作品についてを纏めた上記の記事を読んでも、概ねそうした傾向があるよう。では、この記事では語られていない少女向け作品では、どうなのでしょうか。
少女向けレーベル乱立以降、少女向けのジャンルは現在ラノベと呼ばれる、少年向け作品の辿った道筋とほぼ同じ方向を向いたファンタジー作品と、所謂BLと呼ばれる少女向けの男性同士の恋愛(あるいはそれに限りなく近いなにか)とに、方向が二分されているような気がするんですよ*2。以前、コバルトやX文庫といったレーベルが当初発表していた、少女の恋愛であるとかを扱った、「等身大の思春期の少女を扱った作品*3は、今では見る影もないように思う。そうした作品は、今、どこに行ってしまったのか。これが一点目の疑問。

上記の印象を抱かせるほど、少女向けのレーベルでは現在、ファンタジーかBLかという風潮になっているように思える。だとすれば、それはどうしてそういう傾向になってしまったのか。これがもう一つの疑問。――ずっと前から、疑問で疑問で仕方ない。詳しいことの判る人はいらっしゃらないものだろうか…。すっきりしてぇ!



ちなみにid:keigo2001と話した時には――、
(どうして少女向け作品がファンタジーとBLに席巻されてしまったか、その理由は判らないが)
以前、少女レーベルで発行されていただろう「等身大の思春期の少女を扱った作品」は、現在では形を変えて、普通の現代文学として流通しているのだろう、ということだ。
昨今、文学賞若い女性の作品が多くノミネートされたり受賞しているのも、もしかしたら、そうした「若い女性の、当たり前の日常」を描いた作品を発表する場が、そこにしか無いからではないのか*4
また、若い世代に活字離れが進んでいると言われながら、若い女性の読者が多く「セカチュー」他、そうした現代文学に飛びついているのは、少女向けレーベルにおいて「等身大の思春期の少女を扱った作品」が発表されないために、一般文芸の作品の中でもロマンティックなテイストの作品に、そうした作品の代わりを求めているのではないか。
現在のラノベではファンタジー色が、あるいはBL要素が強すぎて、そうした趣味傾向を持たない女性(少女)には、所謂ジュブナイルのレーベルに読みたい作品を見つけることが、出来ないでいるのではないのか。

――と、まぁそんなぼんやりとした結論を導き出したりしていた訳です。

つまり。以前の少年レーベルも少女レーベルも、全てひっくるめて現在では「ライトノベル」と呼ぶジャンルとなった。と同時に、アニメやキャラクター性の強い作品志向になり、大雑把に言ってしまうと、少年少女向けのレーベル作品は「ファンタジーとBL要素の強い作品」以外のものは内包できないカテゴリになった、と。とりあえず現在のラノベカテゴリは、そういう了解でよろしいか? ←エェェ(´д`)ェェエ 極端!


わぁ! もう頭悪い文章ですみません!

*1:ハイファンタジーもローファンタジー含め、非常に大雑把な括りとして

*2:…いや、私が不勉強なだけかもしれないが…。

*3:うまい表現が思いつかない

*4:文学賞の候補に挙がったり、受賞作になるような作品は、「少女向け」と呼ぶには、登場人物の年齢設定が高いし、大人な向けの作品であるかもしれない。しかし同時にそうした作品が、以前の少女レーベルが発行していた「等身大の思春期の少女を扱った作品」と似た、甘やかなテイストを持っていて、若い女性に訴えかけるのだろう、という予想